はじめに
このブログではダイエットのことも取り扱っていきます。ブログやSNSでダイエットのことについて紹介している方も多数いらっしゃいますが、多くは体重減少や体型の改善を主目的としたものです。ただ、それが主目的になってしまい、非常に極端な方法を推奨しているケースが散見されます。逆に健康を害してしまっては元も子もないと私は思うのです。過体重や肥満の方にとって体重を減らすことは健康上大きなメリットがあります。過体重や肥満に該当しない方にとっても、健康的なダイエット法の実践によって得られる健康上のメリットはたくさんあります。このブログでは、医学的な根拠に基づいた健康的なダイエット法について紹介します。
この記事では、まず私総合診療医かずきが実践し10kgの減量に成功したダイエット法についてご紹介します。
人生最高体重に至るまでの経緯
私総合診療医かずきは、大学生のときは体育会系の部活動に所属していました。当時はかなり運動量が多く、その時の体重は62kgくらいでした。(身長は比較的小柄です。)社会人になってからは、細かな増減はあったものの、そこまで大幅に増えることはなく概ね62から64kgで経過していました。
こどもが生まれる前は、夫婦でランニングをするようになり、60から63kgくらいでした。この頃は、食事・間食に気をつけることはなく好きなものを何でも食べていました。食事で多くのカロリーを摂取してもそれを運動量でカバーしていたのだと思われます。
ところが第1子が生まれてから、なかなかランニングをすることができなくなります。それでも夫婦で交代でこどもを見ながら、交代でランニングしに行くという苦肉の策を講じたりしましたが、なかなか時間の確保が難しくなります。これにより64から65kgで推移するようになりました。妻は産後太りと言っていたので、僕も産後太りだと主張したところ鼻で笑われてしまいました(汗)しかし、ここに至っても食事・間食に気をつけることはなく好きなものを食べていました。
さて、この状態に第2子誕生が生まれます。このことをきっかけにほぼ運動量がゼロになってしまいました。そして、体重が69.7kgまで増えてしまったのです。これは人生において最高の体重でした。この人生最高体重の3年前くらいから、学生時代にやっていたスポーツを再開していたのですが、全然動けない自分に愕然としていました。
ダイエットの決意と実行
人生最高体重、そして昔に比べてスポーツで動けなくなっている自分、さすがにダイエットに取り組むことを決意しました。
こどもがいないときにように運動に長い時間を割くことはできません。食事療法に取り組むしかないことは明らかでした。しかし、冷静に考えてみると体重減少を考えたとき、運動よりも食事によるカロリーコントロールの方が明らかに効率が良いのです。
ランニングをしていたときに運動のログを取っていました。10kmのランニング(約1時間)でも消費カロリーは700kcal程度でした。ただ、700kcalは食事や間食で摂取しようと思ったら、いとも簡単に摂ることができます。牛丼なら並盛でも700kcal前後です。ショートケーキ1個で300から400kcalくらいあるのです。運動で消費したカロリーは食事や間食で簡単に摂取することができるのです。逆に摂取したカロリーを運動で消費するには、強度の高い運動を長時間続ける必要があるのです。
食事の内容と量を変えました。油の摂取量を減らすことを意識しました。ローファットダイエットというものです。炭水化物やタンパク質は1g=4kcalですが、脂質は1g=9kcalあります。脂質を減らすことはカロリーをコントロールする際に最も効率が良いということになります。
揚げ物やラーメンを極力食べないようにしました。質の良いタンパク質は積極的に摂るようにしました。豆腐・納豆・鶏肉(とくに胸肉)・魚・卵などです。豚肉・牛肉は全く食べないわけではありませんが、量を減らしました。炭水化物は緩やかに制限しました。極端な糖質制限は健康に対して逆効果と言われているので、緩やかな制限にとどめ、ご飯は1食100g程度にしました。
食事によるカロリーコントロールは最重要ですが、運動によるカロリー消費も重要です。私の場合はスポーツでのパフォーマンス向上も図りたかったので、運動は重要です。ただ、ランニングのように外で時間を取るような運動はできなくなりました。室内でもできる、かつ短時間でもできる運動、ということで筋トレにフォーカスして行うようにしました。5分でも、10分でも、できるのであればやるようにしました。
ダイエットを始めたときは筋トレ用の器械を持っていなかったので、自重でのトレーニングを行っていました。あ、いや、正確には当時0歳の下の子を抱っこ紐で抱っこしながらスクワットやブルガリアンスクワット(片足でのスクワット)をやっていたので、正確には自重ではありませんね。他は、上半身は腕立て伏せ、体幹はプランクなどを行っていました。ただやるのは面白くないので、YouTube動画で腕立て伏せやプランクの4分間程度のサーキットトレーニングがあったので、それをやっていました。
さらに、心肺機能を改善させるためのHIIT(high intensity interval training)も取り入れました。これはかなりハードなので、アスリート系以外の方にはあまりおすすめできません。HIITはアスリートの心肺機能を向上させるというエビデンスがあります。ダイエット効果について明確なエビデンスはないのですが、体重減少にも効果があるという噂があります。もしかしたら、今後ダイエットにも効果があるという研究結果が出るかもしれませんね。
その後、可変式ダンベル(2〜20kg 2kg刻み)を2個、懸垂用スタンド、トレーニングベンチ、腹筋ローラーを購入しました。
体重は最初の2ヶ月で5kg程度減りました。その後も、徐々に体重は減っていき、1年後には60kg前後まで減ったのです。ほぼ10kgの減量に成功することができました。
現在の食事や運動内容
朝食
僕の朝食はパン食です。
こんな感じです。すべて自分で用意しています。自分の朝食と上の子の朝食は僕が担当しています。(妻には下の子の朝ご飯を頼んでいます。)ゆで卵1個半(のこりの半分は上の子の朝食)、ゆで卵の横にあるのはサバ水煮缶のサバです。あとはブロッコリー・サラダ・ミニトマトです。サラダには、レモン汁とバルサミコ酢・オリーブオイルを少し・黒胡椒をかけています。市販のドレッシングは使っていません。パンは、コストコで購入した有機食パンです。軽くトーストして、バターなどは塗らずに十勝産の糖蜜をかけて食べています。
写真の上の方にドリンクが一部写っていますね。これはシェイカーで作ったプロテインドリンクです。
昼食
昼食は職場にお弁当を持参して食べています。お弁当は自分で用意しています
ゆで卵1個、ゆでた鶏胸肉約120g、鮭、ブロッコリー、ミニトマトです。朝と合わせると卵を2個半食べています。卵をたくさん食べるとコレステロールが上がることを心配する方も多いと思います。動脈硬化性疾患予防ガイドラインを熟読すると、鶏卵摂取によるコレステロールの上昇には個人差があり、上がりやすい人(hyper-responder)と上がりにくい人(hypo-responder)がいることがわかっています。私総合診療医かずきは今までの健診で、コレステロールで引っかかったことはなく、常に正常下限あたりなので、鶏卵摂取は問題ないと考えています。心配な方は鶏卵摂取を1日1個までにすることをお勧めします。
ゆでた鶏胸肉の味付けは、岩塩少々と「アウトドアスパイスほりにし」を使っています。この「アウトドアスパイスほりにし」がかなり美味しいので、おすすめです。
あとは、おにぎり(100g)を食べています。
実際、食事の量は少なめです。最初は足りない感じがしましたが、少し経つと慣れてきます。
で、この昼食ですが、基本的に毎日同じものを食べています。このやり方は、なかやまきんに君のダイエット法を参考にしました。きんに君もゆでた鶏胸肉を中心に毎日同じものを食べているそうです。
毎日同じもので飽きてしまわないかと思われる方もいらっしゃるかもしれません。不思議なのですが、ぜんぜん飽きなく、おいしく食べています。ときどき前日のおかずの残りをお弁当に入れるときがあります。
夕食
夕食は基本的に妻が用意してくれているので、それを食べています。
妻が忙しい時は、用意しなくて良いと伝えています。そういうときは、冷蔵庫に納豆と豆腐はほぼストックされているので、それらを食べています。
豆腐は冷奴にして食べます。納豆ご飯のご飯の量は100gです(よく見るとわかりますが、納豆ご飯にも卵かけていますね)。右の皿はサバです。
家族で外食するときは、あまり気にせず食べるようにしています。間食もときどき摂ります。そこまでは制限していません。
運動
運動はひきつづき取り組んでいます。筋トレを、朝5時からできれば30分、そこまで時間を取れないときでも10分程度はやっています。種目は、ダンベルベンチプレス・ダンベルフライ・ダンベルスクワット・ダンベルルーマニアンデッドリフト・懸垂などです。前述のHIIT(high intensity interval training)であれば、4分で終わるので、それで済ませるときもあります。子どもたちが早く起きてしまったときは、諦めてやらないときもあります。月に1回程度は、自分がやっているスポーツの集まりで汗を流します。
このような感じでやっていて、現在は一番痩せたときよりは2kgくらいリバウンドしていますが、62kgくらいで安定しています。大学生のときの体重とほぼ同じで、体型もそこまで変わっていない状態です。
健康的は食事や運動ができていると感じています。
まとめ
私、総合診療医かずきが実践したダイエットをまとめます。
- 食事の脂肪を減らす。
- 揚げ物を極力食べないようにする。
- 動物性脂肪を減らす。(赤身肉を減らす、バター・マーガリンをやめる。)
- 良質なタンパク質は積極的に摂る。
- 納豆、豆腐、鶏肉、魚、卵
- プロテインドリンク
- 炭水化物は緩やかに制限する。
- 1食のご飯の量は100gにする。
- 筋トレを中心とした運動をできる範囲で行う。
以上、参考になれば嬉しいです。
このブログでは今後もダイエットについての記事を投稿します。しっかりとした科学的なエビデンスに裏付けされた方法で、健康にも役に立つ情報を提供していきます。
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